◆皆さんおはようございます。
(業界人A・業界人B) おはようございます。
◆―皆さんは人材派遣会社の社員として日頃からいろんな人や企業を見てこられたことと思いますが、
ここ数年の人材派遣業の成長や、労働市場の変化についてどのような見方をしていらっしゃいますか?
(業界人A) ご存知のように人材派遣業は規制緩和もあって急激に成長しています。今や業界全体の売上高が3兆円、派遣先事業所は50万と言われてますからね。
◆すごいですねー。
(業界人A) ええ。人材派遣会社の数も増えました。ここ姫路でも今年度の登録業者は昨年度の1.5倍になっていますからね。企業側の変化として、人員削減と相まって生産性を高めようとする動きが活発化したこと。その中で業務のアウトソーシングが進んだ事がまず挙げられますね。その他にも製品のライフサイクルが短くなった事に伴う生産方式の変化などに対応する為、短いスパンで必要な人材を必要な現場配置しなければならなくなったことや、アジア諸国に対抗する為に大幅なコストの削減が求められた事などが挙げられますね。
◆労働者の変化としてはどうですか?
(業界人A) 働き方に対する意識のあり方が多様化していますね。人材派遣がフルタイム労働だけではなく短時間もしくは短期間しか働けない方など、さまざまな就労ニーズの受け皿になっている事は事実ですね。ちょっと意外かもしれませんが派遣で働く人になぜ派遣で働くのか理由を聞いてみたところ、「自分の都合と折り合えるから」という前向きな答えが多いんですよ。
◆本当ですか?
(業界人A) 一応本当です(笑)。労働政策研究所が行なった「日本人の働き方総合調査」という統計調査で、45%の派遣労働者がそう回答しています。もちろん“超氷河期”などといわれた雇用情勢の中で、正規雇用に就くことができず、不本意ながら派遣労働を続けている方が多くいらっしゃる事も事実ですが…。
◆そんな中で人材派遣が格差社会の象徴のように喧伝される事が多いですが、
その点についてはどのようにお考えですか?
(業界人B) うーん・・・。実際のところ私たちのような人材派遣会社の増加が、派遣労働という就労形態を加速させている事は事実なんですが、いわゆる平成不況の中で正規雇用に就けなかった人たちの受け皿の役割を果たしてきた事は事実だと思うんです。
それに、実数で120万人といわれる派遣労働者の数は、構成比で表すとパートアルバイトを含む非正規雇用者全体の8%にしかならないんです。そういう意味では派遣労働が格差社会の象徴のように言われてしまうことは少し抵抗を覚えますね。
(業界人A) もちろん賞与や手当てのない派遣労働は待遇面で正規雇用より不利だとは思いますし、就労期間が不安定という面も実際あります。しかし、これからの日本の雇用環境はより多様化・不安定化していくはずですし、そういう環境の中でいかに私たちの会社の派遣社員さんたちの生活を保障していくかという事こそ、我々の課題ではないのかなと。
◆具体的には?
(業界人A) まずは安定的な就労機会の保障と能力開発の支援。あと正社員への登用の推進の他、社会保険を始めようとする各種制度の改革を求めていく事などですね。
(業界人B) 弊社では中高年求職者の派遣先の開拓にも力を入れてます。
◆ああ、そうでしたね。
Bさんの会社といえば「ベテランにはベテランのよさがある!」のラジオCMでもおなじみですね(笑)。
(業界人B) そう。FM
GENKIで流れてるんですけど、皆さんご存知ですよね(笑)?
◆実際のところ、年配の方の就労状況はどうなんですか?
(業界人B) 正直、まだまだ厳しいですね。年配とまではいかなくても、35歳を超えていたり派遣先企業の担当者よりも年長であるだけで断られてしまうケースがほとんどです。
ところが肝心の若い人はというと、意欲も常識も持ち合わせていない人がやたらと増えている状況ですからね。
(業界人A) 若い人の退職理由で一番多いのが「自分に合っていなかったから」ですからね。仕事ができる喜びなんてまるで感じていないんですよ。大事なのは仕事に応じていかに自分自身を合わせられるかだと思うんですけど、21世紀の若者には20世紀の常識は当てはまらないって感じですね。
(業界人B) そういう意味では一生懸命な中高年者の方が輝いて見えますし、我々も「この人なら」と自信を持てる人を送り出しているんですが、そういう思いをまったく汲んでくれずに年齢だけで一律に切り捨ててしまう担当者が派遣先企業にはまだまだ多いです。正直腹も立ちますね。
(業界人A) あと、とにかく若い女の子ばかり要求する担当者とか(笑)。
(業界人B) 顔で選ぶ担当者もいますよ(笑)。
◆えー、では話題を変えまして(笑)、ここまで読んでいただいた方にメッセージを。
(業界人A) 年齢・性別にかかわらず、やる気のある方を応援していきます。
(業界人B) 中高年者や障害者の他、外国人などいわゆる就労弱者であっても本気で働きたいと考えている方々にもっと就労の機会をご提供できるよう頑張っていきたいと思います。良識ある企業様のいっそうのご理解をお願い申し上げます。
◆今日は勉強になりました。ありがとうございました。
(業界人A・業界人B) ありがとうございました。 |